◎軍政とRSFの戦闘は6週目に入り、これまでに外国人を含む市民100万人以上が避難を余儀なくされている。
スーダンの地元当局は21日、軍政が首都ハルツーム近郊の空軍基地で準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」と激戦を繰り広げていると明らかにした。
この空軍基地には軍政の戦闘機が多数駐機している。
軍政とRSFの戦闘は6週目に入り、これまでに外国人を含む市民100万人以上が避難を余儀なくされている。
人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、この基地は外国政府関係者の避難にも使用されたという。
軍政は同日、米国とサウジアラビアが主導する停戦交渉で7日間の停戦に合意したと発表した。しかし、空軍基地周辺ではこの発表から数分も経たぬうちに爆発音が確認された。
これまでの停戦合意も呼びかけから数分以内に崩壊している。
米国とサウジによると、今回の停戦は22日の夕方に発効する予定。
しかし、ハルツームの住民は双方が停戦協定を守る可能性は低いとみている。
AP通信の取材に応じた男性は「国連平和維持軍を中心とする国際監視団を速やかに派遣してほしい」と訴えた。
停戦合意に対する不信感は高まり、さらに市中心部で戦闘が一向に収まらず、ハルツームやオムドゥルマンから逃げ出す住民が後を絶たない。
現地メディアによると、RSFの戦闘員を乗せたトラック約20台が空軍基地に向け移動しているという。
軍政は重砲と空爆でこれを阻止しようとしているようだ。
軍政はハルツームを含む主要都市の支配権を確立するために、空爆の拠点になっている空軍基地を死守しなければならないだろう。
オムドゥルマンでも21日に空爆が行われ、爆発音が聞こえたと伝えられている。
スーダン医師中央委員会によると、この1カ月で民間人700~1000人が死亡、20~30万人が近隣諸国に避難し、国内では80~90万人が避難生活を送っているという。