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エチオピアがスーダン内戦に関与か、準軍事組織RSFを支援

スーダン外務省はこれを「主権に対する明白な侵害、国家に対する明確な攻撃行為」と非難するとともに、必要な措置を講じると警告した。
2025年5月6日/スーダン、紅海沿岸の都市ポートスーダン、準軍事組織RSFによる空爆後の様子(AP通信)

スーダンの軍事政権は2日、隣国エチオピアが同国の内戦に関与していると非難する声明を発表した。それによると、エチオピア国内からドローンが侵入し、2月から3月にかけて攻撃を行ったという。スーダン外務省はこれを「主権に対する明白な侵害、国家に対する明確な攻撃行為」と非難するとともに、必要な措置を講じると警告した。エチオピア政府はコメントを出していない。

声明は具体的な攻撃地点を明示していないが、エチオピアと接する南東部・青ナイル州ではここ数週間、小規模な衝突やドローン攻撃が報告されている。この地域は国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に加え、その同盟勢力「スーダン人民解放運動・北部(SPLM-N)」が勢力を有し、複雑な戦闘が続く戦線であり、SPLM-Nが支配地域を拡大しているとされる。

今回の声明は2023年4月に始まったスーダン内戦が近隣諸国を巻き込む形で拡大していることを象徴する動きとなった。スーダンでは国軍とRSFの対立が激化し、多数の犠牲者を出しながら拡大、国内各地に広がっている。多くの国際機関はこれを世界最大級の人道危機と位置づけ、1400万人以上が国内外で避難生活を強いられている。

これまでエチオピアの関与について直接的な非難はなかったものの、2月にはロイター通信がエチオピア国内にRSFの戦闘員を訓練する秘密キャンプが存在するとする調査報道を行っていた。この報道では、同施設がエチオピア北西部にあり、アラブ首長国連邦(UAE)の資金提供や訓練支援を受けてRSF戦闘員を訓練している可能性があると指摘された。これについてもエチオピアとUAEはコメントを控えている。

エチオピア政府は従来、スーダン内戦に対して中立的立場を主張し、和平プロセスへの関与や人道支援を強調してきたが、今回の非難を受けてその立場が国際社会の前で問われることになる。エチオピア首相府や国防省、RSF側は声明に対する反論や詳細な説明を出していない。

スーダン内戦は国軍とRSFがダルフール地方やコルドファン地方などで支配権を巡って激しい戦闘を繰り広げている。ドローンは戦場における主要な戦術兵器となり、RSF側も最新のドローンを活用して政府軍に対抗しているとの分析もある。このため、外部からのドローン飛来の疑惑は、戦況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

国際社会はこの動きを受け、内戦が地域全体の安全保障に波及することを懸念している。スーダンとエチオピアは国境問題を抱え、両国間の緊張はこれまでも断続的に続いてきた。今回の非難が外交関係のさらなる悪化を招く可能性もあり、アフリカ連合(AU)や国連を含む関係機関による調停や圧力が強まることが予想される。

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