▽サハラ砂漠以南の紛争地から逃れた何万人もの移民がアフリカ北西部のモーリタニア、モロッコ、アルジェリア、セルビアからスペインを目指し出航する。
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スペイン政府は19日、現在カナリア諸島で保護されている数千人の同伴者のいない未成年移民を再分配する措置を承認した。
この改革は中央政府と地方の数ヶ月にわたる政治的膠着に終止符を打ち、主にスペイン領カナリア諸島にある過密状態の移民受け入れセンターへの圧力を緩和することを目的としている。
カナリア諸島の地元指導者たちは数カ月前から、何千人もの一人旅の子供や10代の若者たち(その多くは西アフリカ出身)を保護するための資源が不足していると訴えてきた。
スペインでは成人の移民は中央政府が扱い、同伴者のいない未成年者は地方政府が担当している。
サハラ砂漠以南の紛争地から逃れた何万人もの移民がアフリカ北西部のモーリタニア、モロッコ、アルジェリア、セルビアからスペインを目指し出航する。
カナリア諸島とアフリカ大陸北西部の最短距離はおよそ100キロ。この海域は取り締まりが厳しいため、多くの移民が数日から数週間かかる長旅を試みている。
大半の移民が利用するモーリタニアルートは極めて危険であり、700キロ以上の長旅となる。
スペインのNGO「カミナンド・フロンテラス(Caminando Fronteras、CF)」は昨年末、24年1月1日~12月5日までの間に海路でスペインを目指した移民1万457人が死亡または行方不明になったと明らかにした。
その数は23年比で58%増加、過去最多を大幅に更新した。
カナリア諸島政府は5000人以上の同伴者のいない未成年者を保護している。そのうち約4000人はスペイン本土内の別の場所に移送される予定だ。
内務省によると、今年海路でスペイン領に到着した移民は3月15日時点で約1万1000人。前年同期比21%減となっている。