▽マシャール氏は26日に逮捕、勾留されたという。容疑は明らかになっていない。
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アフリカ東部・南スーダンのマシャール(Riek Machar)副大統領が逮捕されたことを受け、野党は27日、2018年の和平合意が崩壊したと表明した。
マシャール派の野党議員団は声明で、「政府が合意を破壊した」と主張。「副大統領の逮捕は政府が平和と安定を望んでいないことを意味している」と非難した。
国営メディアによると、マシャール氏は26日に逮捕、勾留されたという。容疑は明らかになっていない。
南スーダンでは現在、国軍とマシャール氏を支持する武装勢力との戦闘が激化。キール(Salva Kiir)大統領の管理下にある国軍は上ナイル州などで空爆を実施し、十数人を殺害したと伝えられている。
国連は今週初め、両陣営に武器を置き、話し合いで問題を解決するよう要請。同国が再び内戦の危機に瀕していると警告した。
国連のデュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は27日、マシャール氏の逮捕を受け、改めて両陣営に自制を呼びかけた。
またデュジャリック氏は「政治指導者たちは自国が再び血生臭い内戦状態に陥り、悲劇が起こることを許してはならない」と強調。「国民の利益を第一に考えることが肝要だ」と付け加えた。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
キール氏はこの数週間、マシャール氏に近い政府高官を解任し、マシャール派を怒らせている。
3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。
キール氏はこれに反発し、マシャール陣営の閣僚を含む複数の幹部を逮捕した。
国連南スーダン派遣団(UNMISS)は27日の声明で、「すべての当事者は自制し、和平合意を守るべきだ」表明した。
またUNMISSはマシャール氏の逮捕に懸念を示した。
マシャール氏は5人いる副大統領の1人、反体制派の最高指導者である。