南スーダン北部で衝突再燃、14人死亡、軍と副大統領勢力の銃撃戦に
南スーダンではキール大統領を支持する勢力とマシャール副大統領を支持する民兵による小規模な戦闘が全国各地で続いている。
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アフリカ東部・南スーダンの北部で国軍と地元の民兵が衝突し、少なくとも14人が死亡した。国軍が2日、明らかにした。
マシャール(Riek Machar)副大統領と敵対する勢力は声明で、「副大統領が率いる野党SPLM-IOに近い民兵”ホワイト・アーミー”の戦闘員が1日に攻撃を仕掛け、銃撃戦になった」と主張した。
この戦闘で兵士4人と民兵10人が死亡した。
国軍によると、戦闘は上ナイル州郊外で発生。この地域では今年初め以来、このような暴力事件が定期的に発生している。
反マシャール派は声明で、「テロリストたちは我々の陣地にいる国軍兵士に対し、3回攻撃を仕掛けた」と述べた。
SPLM-IOはこの主張に関するコメントを出していない。
マシャール氏とSPLM-IOはホワイト・アーミーと名乗る民兵との関係を否定している。
南スーダンではキール(Salva Kiir)大統領を支持する勢力とマシャール氏を支持する民兵による小規模な戦闘が全国各地で続いている。
キール氏はマシャール氏に近い政府高官を解任し、マシャール派を怒らせた。
3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。
キール氏はこれに激怒し、マシャール派の閣僚を含む複数の幹部を逮捕。3月末にはマシャール氏も逮捕・勾留した。
マシャール氏を含む高官数人が現在、自宅軟禁下に置かれている。マシャール氏の支持者の中には弾圧を恐れ、国外に逃亡した者もいる。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
国連は6月、上ナイル州の住民約3万2000人が10以上の国連機関、政府、援助団体などが参加する「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」の飢饉調査委員会(FRC)が定めるフェーズ3に該当すると明らかにした。
フェーズ3は危機レベルの飢餓と定義され、フェーズ4は緊急事態、フェーズ5は大災害または飢饉とみなされる。
国連によると、他の地域の状況は多少改善しつつあるものの、6月時点で同国の人口1150万人のうち約57%が栄養失調に直面している。
同国の一部地域では内戦下の2017年に飢饉が宣言された。