◎2018年の和平合意に加わっていない反政府勢力は総選挙に先立ち、5月9日からケニアでの協議に参加している。
南スーダンのマシャール(Riek Machar)副大統領は20日、隣国ケニアで行われている和平交渉が2018年に成立した和平合意に基づいていないとして、深刻な懸念を表明した。
マシャール氏は仲介者に宛てた書簡の中で、「草案は2018年の和平合意に取って代わるものであり、断じて容認できない」と述べた。
またマシャール氏は「新たな和平合意は18年の合意を補完するものでなければならない」と強調した。
南スーダンは独立から2年後の2013年、キール(Salva Kiir)大統領に忠実な組織がマシャール派に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は30万~40万人と推定されている。
政府と反政府勢力による小競り合いは和平合意後も続き、数千人が死亡、数十万人が国外に逃亡した。
18年の和平合意の履行を監視する機関は先月、今年12月に予定されている総選挙までにすべての反政府勢力が和平に応じなければ、選挙は難しいという見方を示した。
18年の和平合意に加わっていない反政府勢力は総選挙に先立ち、5月9日からケニアでの協議に参加している。
協議の結果、当事者は選挙準備のための時間を確保することで一致した。
キール氏は20日、政府の代表団から協議の進捗報告を受け、「最終合意に近づいている」と記者団に語った。