◎2018年の和平合意は国防相をマシャール副大統領の派閥、内相をキール大統領の派閥から選出するとしている。
南スーダンのキール(Salva Kiir)大統領は4日、政敵の妻であるテニー(Angelina Teny)国防相を解任した。
石油資源の豊富な南スーダンは2011年にスーダンから独立。2年後、キール氏に忠実な組織がマシャール(Riek Machar)副大統領の組織に攻撃を仕掛け、内戦状態に陥った。
内戦は2018年の和平合意で終結。犠牲者は数十万人と推定されている。
マシャール氏の事務所はこの解任劇について、「協議なしに行われた」と述べている。
AP通信によると、キール氏は3日遅くにテニー国防相を解任する政令に署名したという。
テニー氏は2018年の和平合意を主導した野党高官のひとりである。
APによると、キール氏は内相も解任したという。理由は明らかにされていない。
2018年の和平合意は国防相をマシャール氏の派閥、内相をキール氏の派閥から選出するとしている。
マシャール氏の報道官はフェイスブックに声明を投稿。キール氏の決定を合意違反と批判した。
和平合意の履行は遅々として進まず、スーダンからの独立後初となる大統領選は2024年末まで延期されることが決まっている。