◎政府とゲリラ組織を率いる野党勢力は2018年に和平協定を結んだ。
2018年6月/エチオピア、首都アディスアベバ、南スーダンのサルバ・キール大統領(左)と野党指導者(Mulugeta Ayene/AP通信)

3月24日、南スーダン政府および対立する組織によると、24日に上ナイル州で散発的な戦闘が発生したという。

政府とゲリラ組織を率いる野党勢力は2018年に和平協定を結んだ。

南スーダン政府の報道官である陸軍のコアン司令官は24日、「ライバル勢力の反体制スーダン人民解放軍が西部地方の軍拠点を攻撃し、戦争を宣言した」と述べた。

しかし、人民解放軍の報道官であるガブリエル大佐は国軍が先に攻撃したと主張し、開戦を否定した。

人民解放軍は22日、サルバ・キール大統領とマチャル副大統領の衝突を回避する安全保障会議に参加しない方針を示していた。

サルバ・キール政権の権力争いは国の安全保障と和平協定に深刻な影響を与えると懸念されている。

国軍は今週、上ナイル州とユニティ州にある人民解放軍の軍事基地を攻撃したと非難されたが、政府はこの主張を否定している。

2018年の和平協定を支援した米国、イギリス、ノルウェーは23日の声明で、「戦闘は統一政府の結束を弱める恐れがある」と懸念を表明した。

南スーダンは文民政府を確立する移行期間の真っただ中にあり、2023年に総選挙を行う予定である。

米英諾は「移行期間が残り1年を切った今、ゴールラインを超えるためには心からのコミットメントが不可欠だ」と述べている。

石油資源の豊富な南スーダンは2011年にスーダンから独立し、平和と安定への期待が高まった。しかし2013年12月、キール大統領に忠実な組織がマチャル副大統領の組織に攻撃を仕掛け、内戦に突入した。

ライバルたちは2018年に和平協定に調印し、マチャル氏はキール政権の第一副大統領に就任した。しかし、政府は和平協定で約束した軍司令部の統一などの改革に苦労しており、総選挙を行えるかどうかは不透明な情勢である。

国連の専門家グループは昨年の報告書で、「統一政府は協定で約束した改革の締め切りを逃し、政治的にも行き詰まっている」と懸念を表明していた。

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