◎NCは1994年のアパルトヘイト廃止後に政権を握って以来、初の過半数割れとなった。
南アフリカのズマ(Jacob Zuma,)前大統領率いる新党「民族の槍(MK)」が11日、与党・アフリカ民族会議(ANC)による連立交渉の即時中止と再選挙を求める書簡を憲法裁判所に提出したと明らかにした。
MKは5月29日の総選挙(下院、定数400)で第3政党に浮上。一方、ANCは1994年のアパルトヘイト廃止後に政権を握って以来、初の過半数割れとなった。
ANCは159議席、白人主体で親欧米の民主同盟(DA)が87席、MKが58議席、急進左派の政党「経済的解放の闘士(EFF)」が39議席を獲得した。
MKは総選挙で不正があったと主張しているが、その証拠を公にしていない。選挙管理委員会は全ての異議申し立てに対処し、「選挙は公正な環境下で行われた」と結論付けた。
ズマ氏はヨハネスブルグの党大会後、記者団に対し、「選管の決定を破棄し、ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領に再選挙を命じるよう憲法裁判所に求めている」と語っNCは現在、様々な野党と連立交渉を行っている。
ラマポーザ氏は先週、ANCが過半数割れとなったことについて、「野党と連立に向けて協議している段階であり、早期の政権樹立を目指す」と表明した。
またラマポーザ氏は他の政治勢力と幅広い分野で連携・協力することが最善の選択肢であると判断し、交渉を進めているとした。