◎電力供給の危機レベルは8段階で上から3番目のレベル6。これは毎日数時間停電すること意味する。
南アフリカの国営電力会社エスコムは18日、設備の老朽化により電力供給量を大幅に削減しなければならず、計画停電は避けられないと警告した。
エスコム社は声明で「今週、電力の供給量を大幅に削減する」と報告。国民に謝罪した。
声明によると、電力供給の危機レベルは8段階で上から3番目のレベル6。これは毎日数時間停電すること意味する。
レベル6に達したのは今年6月で、暖房需要の増加が原因とみられる。
9月を過ぎると気温が上がるため、暖房使用量が減り、石炭火力発電所にかかる負荷も低下すると期待されている。
報道によると、石炭火力発電所ではこの1週間で40件を超える異常や故障が報告され、発電量が激減したという。
エスコム社は声明の中で、「計画停電は石炭の発電量が従来の水準に戻るまで続く」と説明している。
長年の不作為と汚職が蔓延した結果、エスコム社幹部は設備の改修に失敗し、十分な発電量を確保できなくなった。報道によると、多くの国民が計画停電に慣れてしまったという。ヨハネスブルグなどの主要都市でも停電が常態化している。
同社は国民に電気の使用を控え、オフィスの照明を切り、使わない家電のコンセントを抜くなどの節電対策を呼びかけた。「皆の力を合わせれば、停電を避けることができます!」
また同社は設備の改修には膨大な時間がかかるとし、国民に「忍耐」を求めた。
南アフリカは国内で消費する電力の80%を石炭でまかなっており、環境保護団体から批判を浴びている。