◎南アでは鉄塔の根元から金属の部品(ボルトや鉄塔部材など)が盗まれる事件が相次いでいる。
南アフリカの警察当局は10日、プレトリア近郊の高速道路近くで送電鉄塔が少なくとも7基倒壊し、送電線が垂れ下がった影響で2人が負傷したと発表した。
救助隊などによると、送電鉄塔はいずれも9日の深夜に倒壊したという。
倒壊により、送電線が高速道路の路面から1m程度の高さまで垂れ下がり、車数台を巻き込む事故を誘発した。
救助隊によると、この事故で2人が負傷し、現場で手当てを受けたという。命に別条はなかった。
鉄塔が倒壊した理由は不明。地元メディアは関係者の話として、「組織的な窃盗行為によって倒壊した可能性が高い」と報じている。
国営電力会社エスコム(Eskom)は今のところ声明を出していない。プレトリア北部と東部の一部地域では停電が発生したと伝えられている。
当局によると、南アでは鉄塔の根元から金属の部品(ボルトや鉄塔部材など)が盗まれる事件が相次いでいるという。
AP通信によると、エスコムおよび関係会社の社員が現場で対応に当たっている。停電が復旧する見通しは立っていないようだ。
南アはアフリカ大陸を代表する経済大国のひとつだが、電力設備の不備や燃料コストの増加による計画停電に悩まされている。
エスコムの発電・送電設備の不備による計画停電は半年ほど前の1日最大10時間から現在は6時間ほどに短縮されている。政府は先週、電力危機に対処する非常事態宣言を解除した。