◎パークレンジャーによると、密猟者たちはサイの角を狙っていた可能性が高いという。
南アフリカ国立公園の当局者によると、動物保護区に侵入しパークレンジャーに追われていた密猟者がアフリカゾウに殺されたという。
3人の密猟者はアフリカ最大の動物保護区のひとつ、クルーガー国立公園に侵入し獲物を狙っていたが、パークレンジャーに発見された。
当局者は声明で、「保護区をパトロールしていたレンジャーたちは密猟者を発見し、追跡を開始しました」と述べた。「レンジャーたちは密猟者を1人拘束しました。容疑者は逃走中にアフリカゾウの群れに遭遇し何とか逃げ出すことに成功したが、仲間たち(2人)はどうなったか分からないと言いました」
その後、パークレンジャーは容疑者の証言に基づき現場を捜索し、密猟者1人の遺体を発見した。「男はひどく踏みにじられ、息絶えていました。現場にはアフリカゾウの足跡が残っていました」
当局者はアフリカゾウの攻撃から逃れたもうひとりの男を追跡していると述べた。
パークレンジャーのひとりは地元メディアの取材に対し、「密猟者たちはサイの角を狙っていた可能性が高い」と述べた。「追跡中にライフルと斧を回収しました」
クルーガー国立公園の管理者、ガレス・コールマン氏は事件後声明で、「アフリカの動物保護区は密猟に反対し、動物を保護するために行動し続ける」と語った。「密猟者は利益を上げるために貴重な動物を殺し、生態系を脅かします。クルーガー国立公園はこれからも密猟者を厳しく取り締まります」
動物保護区で働く職員たちはエリア内のサイの角を定期的に切り(人間の爪と同じで痛みは感じない)、密猟者から狙われないようにしている。
犀角(さいかく)は漢方薬としてアジアの一部地域で利用されており、取引価格は金やコカインに匹敵すると伝えられている。