◎イスラム過激派組織アル・シャバブの戦闘員が議会選挙を控えた政治家を狙い自爆した。
2022年3月23日/ソマリア、中部ヒーラーン州ベレトウェイン、自爆テロ現場(Getty Images/AFP通信)

ソマリア政府は24日、中部ヒーシェベリ州で23日に発生した自爆テロの犠牲者が48人に増加し、100人以上が負傷したと明らかにした。

自爆テロ犯は同州ベレトウェインの市街地で自爆し、その数分後、負傷者が搬送された病院のすぐ近くで自動車爆弾が爆発した。

同州の州知事は24日の声明で、イスラム過激派組織アル・シャバブの戦闘員が議会選挙を控えた政治家を狙い自爆したと述べた。

地元メディアによると、アル・シャバブは犯行声明を出したという。

州知事は最初の攻撃で選挙活動を行っていた現職の女性議員と別の議員、護衛数人が死亡したと明らかにした。

消防当局によると、犠牲者は少なくとも48人、負傷者は確認できているだけで108人に達し、その数はさらに増える可能性があるという。

ベレトウェイン地区警察の署長はAFP通信の取材に対し、「市民に警戒を呼びかけ、すべての治安当局に警戒態勢を強化するよう命じた」と述べた。

また署長は、「テロリストは病院の近くで自爆し、犠牲者を増やすために病院の前に自動車爆弾を配置した」と指摘した。

地元メディアによると、首都モガディシュの空港近くでも23日に戦闘が発生し、警察官1人、アフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)の兵士1人、民間人1人の計3人が死亡した。治安部隊は武装勢力の戦闘員2人を射殺したと伝えられている。

モガディシュの空港には国連、援助機関、公館、AMISOMの本部が置かれている。

ソマリアは世界で最も危険な国のひとつであり、ソマリア・EU・米国連合軍はアルカイダ、アル・シャバブ、アルヒジュラ、ムジャヒディン、イスラム国、ソマリアのイスラム国などのジハード組織と対峙している。2009年に始まった内戦が終結する見通しは全く立っていない。

アル・シャバブはアルカイダとつながりのあるジハード組織で、ソマリアの首都、郊外、軍、政府、警察、民間人、あらゆるものを標的にする。

目撃者によると、2回目の爆発は1回目より大きかったという。

ベレトウェインの住民はAFP通信に、「兄と隣人が爆発に巻き込まれ、死亡した」と語った。

地元メディアによると、アル・シャバブは犯行声明の中で、「進行中の選挙に関与する政治家を標的にした」と述べたという。

イギリスのフォスター駐ソマリア大使はツイッターで哀悼の意を表し、「選挙を脅かし、妨害しようとする暴力を強く非難する」と述べた。

EUのインテルマン大使も哀悼の意を表し、「暴力はソマリアが進むべき道ではない」と非難した。「EUはテロと政治的動機によるテロを非難します...」

進行中の下院議会選挙は3月31日に完了する予定。その後、上下両院の議員が新大統領を選出する。

モハメド大統領とローブル首相は首都とヒーシェベリ州のテロ攻撃を非難した。

アル・シャバブは2011年までモガディシュを支配していたが、AMISOMの攻撃で拠点を失い、地方都市に後退した。

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