▽エチオピアとソマリランドの首脳は昨年1月、ソマリランド領内におけるエチオピアの海岸利用を許可する覚書に署名。これにより、世界で最も人口の多い内陸国であるエチオピアはソマリランドの海岸線に海軍基地を建設できるようになった。
アフリカ東部・ソマリアのモハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領が11日にエチオピアを訪問し、アビー(Abiy Ahmed)首相と会談する。
両国はソマリアの係争地ソマリランドをめぐって対立。今回の首脳会談でもこの問題が話題の中心になるとみられる。
モハムド氏はアフリカ農業サミットに出席するため、ウガンダからエチオピアの首都アディスアベバに飛ぶ予定だ。
ソマリア大統領府は声明で、「モハムド大統領はエチオピア滞在中、アビー首相と2国間関係を強化し、共有する優先事項を推進するために話し合う」と述べた。
また大統領府は「この首脳会談はソマリアとエチオピアの協力関係の新時代を強調するものである」とした。
エチオピアは今月初め、国防相をソマリア・モガディシオに派遣した。
エチオピアとソマリランドの首脳は昨年1月、ソマリランド領内におけるエチオピアの海岸利用を許可する覚書に署名。これにより、世界で最も人口の多い内陸国であるエチオピアはソマリランドの海岸線に海軍基地を建設できるようになった。
ソマリア政府はこれに激怒し、「最悪の事態」に発展する可能性もあると警告した。
ソマリランド(旧イギリス領)は1991年にソマリア(旧イタリア領)から独立。国連は同国の独立を承認していないが、台湾は2020年に外交関係を結び、米国を含む10カ国がハルゲイサに駐在員事務所、エチオピアは外交使節団の公館を設置している。
ソマリアはソマリランドを自国の領土の一部とみなしている。