◎エチオピアは3カ月前にソマリランド政府と覚書を交わし、ソマリアの怒りを買った。
ソマリア政府は4日、駐エチオピア大使に国外退去を命じ、北部プントランド自治区域にあるエチオピア領事館を閉鎖した。
それによると、駐大使ら外交官と職員は1週間以内に退去する必要がある。
ソマリア外務省は同日、エチオピア・アディスアベバの大使を呼び戻した。
バレ(Hamza Abdi Barre)首相はこの決定について、エチオピアの内政干渉を理由にあげている。
エチオピア政府は公式声明を出していないが、地元メディアによると、首都モガディシオの大使館職員は国外退去命令を受けたと認めた。
エチオピアは3カ月前にソマリランド政府と覚書を交わし、ソマリアの怒りを買った。
ソマリランド(旧イギリス領)は1991年にソマリア(旧イタリア領)から独立。国連は同国の独立を承認していないが、台湾は2020年に外交関係を結び、米国を含む10カ国が首都ハルゲイサに駐在員事務所、ケニアとエチオピアは外交使節団の公館を設置している。
この覚書により、世界で最も人口の多い内陸国であるエチオピアはソマリランドの海岸線に海軍基地を建設できるようになった。
エチオピアはその見返りとして、ソマリランドの独立を承認するとしている。
エチオピアの外相は3日、ソマリア政府との事前調整なしに、プントランドの代表団と貿易協議を行っていた。