▽ソマリアにおけるISISの存在感は同国最大のイスラム過激派アルシャバーブに比べると小さいが、一部の専門家は同組織が活動を活発化させていると警告している。
アフリカ東部・ソマリアのプントランド自治政府は2日、米軍によるイスラム国(ISIS)拠点への空爆で重要人物が死亡したと明らかにした。
トランプ(Donald Trump)米大統領は1日、米アフリカ軍(USAFRICOM)がソマリアのISIS拠点を空爆したとSNSに投稿。「ソマリアのISIS攻撃立案者やその他メンバーがいる隠れ家を空爆し、大勢を殺害した」と書いた。
ソマリアにおけるISISの存在感は同国最大のイスラム過激派アルシャバーブに比べると小さいが、一部の専門家は同組織が活動を活発化させていると警告している。
今回の空爆はプントランドの治安部隊(PSF)が24年12月からISISに対する掃討作戦を実施している北部のゴリス山地で実施された。
プントランド自治政府は2日の声明で、「米軍による最近の空爆により、ソマリアISISの重要人物が無力化された」と述べたが、その身元や対ISIS作戦の詳細には言及しなかった。
プントランドは1998年、当時のソマリア暫定政府の承認に基づき、自治を宣言した。
米国務省はソマリアのISISとそのリーダーの逮捕につながる情報に報奨金をかけている。
ソマリアのISISは2015年に設立され、18年にISISの正式な同盟組織となった。
構成員は100~400人と推定され、政府高官、陸軍兵士や警察官、民間人、プントランドの治安部隊、アフリカ連合ソマリアミッションの兵士、アルシャバーブの戦闘員などを標的にしている。
アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダとつながりのある過激派のひとつで、ソマリア南部と中部の大部分を支配し、首都モガディシオ近郊まで支配地域を拡大している。