◎AP通信は病院関係者の話を引用し、「少なくとも30人の死亡が確認された」と報じている。
ソマリアの警察当局は29日、首都モガディシュで爆弾を積んだ2台の車が爆発し、子供を含む多数の民間人が死亡したと発表した。
AP通信は病院関係者の話を引用し、「少なくとも30人の死亡が確認された」と報じている。
警察によると、テロはイスラム過激派組織アルシャバーブによる5年前のテロ攻撃と同じ場所で発生した。この攻撃では500人以上が死亡している。
犯行声明は出ていないが、バレ(Hamza Abdi Barre)首相はアルシャバーブの犯行と断言し、非難した。
モガディシュの病院関係者はAP通信の取材に対し、「少なくとも30人の遺体が運び込まれ、その大半が女性だった」と語った。
警察は声明で、少なくとも35人が負傷し、病院に搬送されたと発表している。また、爆発後に到着した救急車が2回目の爆発に巻き込まれたという。
2回目の爆発を目撃したという男性はAP通信に、「遺体の数が多すぎて数えることができなかった」と語った。この男性によると、1回目の爆発は教育省の建物近くで発生し、多くの露天商が巻き込まれたという。
2回目の爆発はこのすぐ近くのレストラン前で発生したと伝えられている。
地元のジャーナリスト協会は警察筋の話を引用し、「最初の爆発後に現場に到着したジャーナリスト1人が2回目の爆発に巻き込まれて死亡、2人が負傷した」と伝えている。
アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダとつながりのあるイスラム過激派のひとつで、ソマリア南部と中部の大部分を支配し、モガディシュ近郊まで支配地域を拡大したとみられる。
米政府はアルシャバーブを「アルカイダ系列の最凶組織」と評している。
一方、ソマリア政府はアルシャバーブに対する新たな作戦を展開中である。モハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領はこの作戦を「全面戦争」と呼んでいる。
アルシャバーブは政府への支援・支持を思いとどまらせるために、著名な氏族指導者を含む民間人数千人を殺害している。地元メディアによると、南部の農村部におけるアルシャバーブの影響力は特に強く、多くの若者がこの組織に加わっているという。
バレ(Hamza Abdi Barre)首相は29日の声明で、「我々の心は決して折れない」と述べ、過激派を一掃するとい改めて表明した。