◎帰還任務は数回に分けて行われ、第一陣が21日に首都モガディシュに到着した。
ソマリア政府は21日、軍事訓練のためにエリトリアに派遣されていた陸軍の兵士5000人の一部が帰国したと発表した。
大統領府の報道官によると、帰還任務は数回に分けて行われ、第一陣が21日に首都モガディシュに到着したという。第二陣以降は数日中に到着する予定だ。
ヌール(Abdulkadir Mohamed Nur)国防相は会見で、「帰国した部隊は国内のいくつかの地域で進行中の紛争に参加することになる」と語った。
ソマリア軍はイスラム過激派組織アルシャバーブを掃討する作戦に当たっている。米アフリカ軍は今月初め、ソマリア政府の要請に基づき、アルシャバーブの拠点をドローンで空爆し、戦闘員数人を殺害した。
ファルマージョ(Mohamed Abdullahi Mohamed Farmajo)前大統領はエリトリアでの訓練を公表していなかった。ヌール氏によると、部隊は2019年にエリトリアに初めて派遣されたという。ファルマージョ氏は今年初めの選挙で敗れた直後、部隊を派遣していると明らかにした。
一部の保護者は自分の息子がエチオピア北部ティグライ州の紛争地に送られたのではないかと恐れていた。モハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領はソマリア兵がこの紛争に参加したという噂を否定している。
エチオピア政府とティグライ州を実行支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)は先月、和平協定を結んだ。
エリトリアは世界で最も閉鎖的な国のひとつであり、ティグライ州の市民を虐殺したと西側諸国から告発されている。
エリトリア政府は18歳~40歳までの全国民に兵役を義務付けている。AFP通信はエリトリアの人権活動家の証言を引用し、「徴兵された市民はほとんど訓練を受けることなくエチオピアに送り込まれた」と報じていた。
エリトリアから帰還した兵士の母親はAP通信の取材に対し、「息子が生きて帰ってきたことに感謝している」と語った。
モハムド氏は今年7月と11月にエリトリアを訪問した際、部隊を帰国させると約束していた。