◎輸送車は3日早朝、中部ヒーラーン州郊外で攻撃を受けた。
ソマリアの国営テレビは3日、イスラム過激派組織アルシャバーブが食料輸送車7台を襲撃し、少なくとも20人を殺害したと報じた。
政府報道官はこの襲撃を「虐殺」と非難し、「テロリストは深刻な干ばつに見舞われている地域の食料配給に大打撃を与えた」と怒りを表明した。
国営テレビによると、輸送車は3日早朝、中部ヒーラーン州郊外で攻撃を受けたという。
AP通信は目撃者の話を引用し、「アルシャバーブはこの地域の住民が政府に協力したという理由で攻撃を仕掛けた」と報じた。
ヒーラーン州ではこの数カ月で数千人が餓死したと推定されている。国連はソマリアを含む東アフリカの広い範囲で大規模な飢饉が発生すると警告している。
政府報道官はAP通信の取材に対し、「アルシャバーブは最近、ヒーラーン州の井戸を爆破した」と語った。
また報道官は3日早朝の襲撃について、「殺害されたのは食料を輸送していた運転手とボランティアで、輸送車7台が焼き払われた」と説明した。
ソマリア軍は前日、首都モガディシュの北に位置するベレトウェイン郊外の道路に設置されたアルシャバーブの地雷数十個を撤去している。この地雷による死傷者は確認されていない。
国営テレビによると、アルシャバーブは輸送車襲撃を認め、ヒーラーン州の民兵20人を殺害したと主張したという。
ソマリア政府は3日の声明で、「この野蛮な攻撃を糾弾し、テロリストに対する地元の防衛任務を支援する」と改めて表明した。