◎エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつで、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。
アフリカ西部・シエラレオネ当局が5日、エボラワクチンの全国展開を開始した。
同国では10年前にエボラ出血熱が大流行し、4000人近くが死亡。この際、同国は医療機関で働く医療従事者の7%を失った。
エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつで、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。
10年前の大流行はアフリカ西部で拡大、1万1000人以上が死亡した。
シエラレオネ政府は声明で、「今回の全国キャンペーンは国際機関Gaviワクチンアライアンス、世界保健機関(WHO)、国連児童機関(ユニセフ)と協力して行い、全国の第一線職場で働く約2万人を対象としている」と述べた。
10年の流行はギニアから始まり、国境を越えてシエラレオネとリベリアに広がり、周辺国に拡大した。
ギニアで最後のエボラ患者が確認されたのは3年前。WHOは西アフリカ諸国のエボラリスクを「警戒」とし、脅威が残っているとしている。