◎反乱軍は昨年11月末、首都フリータウンの陸軍兵舎、弾薬庫、刑務所、警察署を急襲し、治安部隊と衝突。クーデターを引き起こそうとしたが、失敗に終わった。
西アフリカ・シエラレオネの裁判所が昨年11月のクーデター未遂に関与した24人の陸軍兵士に実刑判決を言い渡した。司法当局が10日、明らかにした。
それによると、刑期は様々で、ほとんどの兵士が禁固数十年、現場で作戦を指揮したとされる中佐には禁固120年が言い渡されたという。
反乱軍は昨年11月末、首都フリータウンの陸軍兵舎、弾薬庫、刑務所、警察署を急襲し、治安部隊と衝突。クーデターを引き起こそうとしたが、失敗に終わった。
中央政府によると、この銃撃戦で陸軍兵士14人、警察官1人、刑務官1人、警備員1人、民間人1人、反乱軍の兵士3人の計21人が死亡。捜査当局はクーデターに関与した陸軍兵士ら約80人を逮捕した。
検察はその後、クーデターを指揮したコロマ(Ernest Bai Koroma)前大統領らを国家反逆罪などで起訴した。
コロマ被告とその元ボディガードは先月、禁固182年を言い渡された。
今回有罪判決を受けた兵士たちは国家反逆罪、殺人、敵対勢力との交信、器物破損などの罪に問われていた。
コロマ被告は政界を引退しているものの、今も政界内で強い影響力を持ち、地元メディアによると、現職のビオ(Julius Maada Bio)大統領と対立する議員とクーデター前に何度も会談していたという。
逮捕された者の多くがコロマ被告の関係者であった。
西アフリカでは近年、軍事クーデターが多発しており、2020年以降、マリやブルキナファソなど、8つの軍事政権が誕生している。