◎反乱軍は昨年11月末、首都フリータウンの陸軍兵舎、弾薬庫、刑務所、警察署を急襲し、治安部隊と衝突。クーデターを引き起こそうとしたが、失敗に終わった。
2023年11月27日/シエラレオネ、首都フリータウンの通り(AP通信)

西アフリカ・シエラレオネの裁判所が昨年11月のクーデター未遂に関与した11人に実刑判決を言い渡した。司法当局が23日、明らかにした。

それによると、クーデターを指揮したとされるコロマ(Ernest Bai Koroma)前大統領は禁固182年を言い渡されたという。

反乱軍は昨年11月末、首都フリータウンの陸軍兵舎、弾薬庫、刑務所、警察署を急襲し、治安部隊と衝突。クーデターを引き起こそうとしたが、失敗に終わった。

中央政府によると、この銃撃戦で陸軍兵士14人、警察官1人、刑務官1人、警備員1人、民間人1人、反乱軍の兵士3人の計21人が死亡。クーデターに関与したとされる陸軍兵士ら約80人が逮捕された。

検察は今年1月、コロマ被告を含む12人を国家反逆罪などで起訴した。

司法当局によると、コロマ被告は22日、国家反逆罪や殺人罪などで禁固182年を言い渡された。

さらにコロマ被告の元ボディガードを含む他の10人も反逆罪と殺人罪で有罪となり、禁固30~112年の実刑判決を受けた。

地元メディアによると、コロマ被告の弁護士は控訴する意向を示したという。

コロマ被告は政界を引退しているものの、今も政界内で強い影響力を持ち、報道によると、現職のビオ(Julius Maada Bio)大統領と対立する議員とクーデター前に何度も会談していたという。

逮捕された者の多くがコロマ被告の関係者であった。

西アフリカでは近年、軍事クーデターが多発しており、2020年以降、マリやブルキナファソなどで8つの軍事政権が誕生している。

シエラレオネは世界で最も貧しい国のひとつ。隣国ギニアでは2021年に軍事政権が誕生し、政治的に不安定な状態が続いている。

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