マリ北部で軍と反政府勢力が衝突、数十人死亡

軍政は声明で、「戦闘は北部地域で12日に始まり、13日まで続いた」と明らかにした。
アフリカ西部・マリ、陸軍の兵士(Getty Images)

アフリカ西部・マリの治安部隊が2日間にわたり反政府勢力「アザワド解放民族運動(MNLA)」の戦闘員と衝突し、10人を殺害した。軍事政権が14日、明らかにした。

MNLAはマリ兵とロシア兵数十人を殺害したと主張している。

軍政は声明で、「戦闘は北部地域で12日に始まり、13日まで続いた」と明らかにした。

また軍政は13日に軍の物流部隊が襲撃を受けたが、撃退に成功したと述べた。

MNLAの報道官は声援で、一連の戦闘により、マリ兵とロシアのアフリカ軍部隊の兵士数十人を殺害したと報告している。

MNLAはトゥアレグ族の若者で構成され、独自に策定した北部地域の平和・安全・開発のための恒久的戦略枠組み(CSP-PSD)に基づき、「アザワド」という独立国家の建設を目指している。

MNLAは「30台の車両からなる輸送隊から、穀物を積んだ12台のトラック、ディーゼルを積んだタンクローリー、1台の軍用ピックアップトラック、1台の装甲車を押収した」と述べている。

またMNLAはこの戦闘で戦闘員3人が死亡したことを確認したと述べた。

マリとその隣国ブルキナファソおよびニジェールは10年以上にわたって国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。

3カ国は軍事クーデター後、旧宗主国フランスや米国との関係を断ち、サヘル諸国連合(AES)を形成してロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルがと契約を結び、一般市民を巻き込みながら過激派を掃討してきた。

ワグネルは先週、マリの部隊を撤退させると表明した。

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