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セネガル警察が児童虐待ネットワークを摘発、14人逮捕

この組織はフランス国籍の人物が指示役を務めるとみられ、2017年ごろから活動していた疑いがあるとして、セネガルとフランス当局が合同で捜査を進めてきた。
セネガルの駐フランス軍兵士(Getty Images)

アフリカ西部・セネガルの首都ダカールの警察当局は9日、児童を性的に搾取した疑いで14人の容疑者を逮捕し、国際的な児童虐待ネットワークの主要メンバーを摘発したと発表した。この組織はフランス国籍の人物が指示役を務めるとみられ、2017年ごろから活動していた疑いがあるとして、セネガルとフランス当局が合同で捜査を進めてきた。

ダカール警察によると、逮捕された14人は全員セネガル人で、「組織的な小児性愛、売春の斡旋、15歳未満の未成年者への強姦、性行為、故意によるHIVウイルス感染」といった罪で起訴されたという。捜査では複数の若い少年らが性行為を強制され、被害の様子が撮影されていたとされる。多くの場合、性交相手の成人男性はHIV感染者であったと警察は説明している。

このネットワークはセネガル国内だけでなくフランスとの関係が指摘されており、捜査中に数々の資金移動が確認されたとしている。捜査当局は4人の容疑者がフランス国籍の主謀者からの指示を受けて動いていたと断定し、主謀者本人はフランス当局によって2025年4月に逮捕されていた。逮捕に際しては金銭のやり取りがあったとの見方が示され、国境をまたぐ組織的犯罪の性質が強調された。

捜査は両国の捜査機関が情報を共有、協力して進められた。警察発表によると、フランス側も捜査に参加し、ダカール市内と南部の都市において、複数の容疑者宅を一斉に捜索したという。押収された証拠品や電子機器類は今後の裁判の証拠として精査される見込みである。

14人の被疑者は裁判所に出廷し、正式な司法手続きが開始された。セネガルでは児童性的虐待に対する法律が厳格に定められており、16歳未満の児童に対する性犯罪には懲役5年から10年の刑が科される可能性がある。警察はこれまで資源不足や捜査能力の限界があって法の執行が困難だったと認め、今回のような大規模摘発は国の児童保護体制にとって重要な節目となる。

国際人権団体などは過去にも、児童保護法の施行における制度的な欠陥や警察力・司法対応の不足を指摘してきた。こうした背景から、今回の摘発は国際協力が成果を上げた例だとして評価される一方で、同様の犯罪ネットワークが存在する可能性があるとして、当局は市民への情報提供や通報体制の整備を強化する必要性を訴えている。

セネガル当局は今後も国境を越えた児童搾取組織の摘発を継続すると表明し、市民に対して不審な行動の通報を促す専用ホットラインの開設など、予防と捜査の強化策を打ち出している。今回の事件は児童の権利と安全を守る取り組みが国際的連携によって前進する契機となるとみられるが、真相解明と再発防止に向けた課題は残されている。

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