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セネガルで「リフトバレー熱」拡大、17人死亡、北部地域で流行

リフトバレー熱(RVF)は主にアフリカ大陸やアラビア半島で発生するウイルス性疾患で、リフトバレー熱ウイルス(RVFV)によって引き起こされる。
2023年3月16日/セネガル、首都ダカール(Stefan Kleinowitz/AP通信)

アフリカ西部・セネガルの保健当局は9日、リフトバレー熱(RVF)による死者が17人に達したと明らかにした。

それによると、これまでに北部地域などで119人の感染を確認したという。

地元テレビ局は保健省の専門家委員会に参加する委員の話しとして、「これほど多くの感染者が短期間で確認されたのは初めてだ」と伝えている。

RVFは主にアフリカ大陸やアラビア半島で発生するウイルス性疾患で、リフトバレー熱ウイルス(RVFV)によって引き起こされる。

感染は主に蚊(特にアエデス属)を媒介として拡大するが、感染動物の血液や臓器との接触によっても感染する。

ヒトは感染すると発熱、筋肉痛、頭痛、悪心などインフルエンザ様の症状を呈することが多く、軽症で終わる場合がほとんどだが、一部では出血熱や脳炎、失明といった重篤な合併症を引き起こすこともある。

感染源の多くは家畜(羊、ヤギ、牛など)で、家畜にとっても流産や大量死をもたらす深刻な疾患である。

予防には蚊の駆除やワクチンの活用が重要だが、ヒト向けワクチンはまだ一般には利用されていない。

セネガル政府は9月21日にRVFの流行期に入ったと宣言。前回の大規模な流行は1980年代末で、国内および隣国モーリタニアで200人以上が死亡した。

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