◎セネガルは近年クーデターが相次いでいる西アフリカ諸国の中で、最も西側寄りの国とみなされている。
西アフリカ・セネガルのソンコ(Ousmane Sonko)首相は17日、同国に駐留するフランス軍を批判した。
ソンコ氏はフランスの左翼政党「不服従のフランス」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏と共同開催した首都ダカールのイベントで駐仏軍を批判。さらに西側諸国がLGBTQ+(性的少数者)の権利や一夫多妻制など、アフリカ諸国が保持する価値観にそぐわない価値観を広めようとしていると批判した。
今年3月の大統領選でファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領を勝利に導いたソンコ氏は旧宗主国であるフランスの干渉を何度も批判している。
一部の西アフリカ諸国(マリ、ニジェール、ブルキナ)はフランスとの関係を断ち切り、ロシアに急接近。この地域で猛威を振るうイスラム過激派との戦いで苦戦を強いられている。
ソンコ氏はイベントの中で、「自国のことは自国で決める。駐仏軍の存在は相容れないものである」と述べた。
またソンコ氏は「仏軍やその他外国軍の駐留を疑問視することは、セネガルがこれらの国と締結している既存の条約を損なうものではない」と主張した。フランスはセネガルに約350の部隊を駐留させている。
さらにソンコ氏は「LGBTQ+の権利促進は両国の対立につながる可能性がある」と警告した。これに対し、メランション氏は「誰とでも愛し合える自由、それを享受したいすべての人の自由を保障すべきである」と反論した。
セネガルは近年クーデターが相次いでいる西アフリカ諸国の中で、最も西側寄りの国とみなされている。ソンコ氏の発言は欧米の同盟国から注目を集めそうだ。