◎地元メディアは乱闘に関与した議員全員を「大バカ者」と呼んでいる。
セネガルの国会で1日、野党議員が宗教指導者を侮辱したという理由で乱闘が発生した。
国営テレビによると、女性議員の発言に憤慨した男性議員がビンタを見舞ったという。
殴られた女性議員はイスを投げ返して反撃し、その反動で自らひっくり返し、同僚に救助された。
その後、議員間で殴り合いの喧嘩が勃発。議長が「おい!」「やめなさい!」と叫ぶ事態に発展した。
この珍騒動は来年度予算案の審議中に発生した。
質疑に立った野党議員はイスラム教の宗教指導者を非難した。この議員によると、宗教指導者は11月末に約束を破り、サル(Macky Sall)大統領を軽んじたという。約束の詳細は不明だ。
乱闘に参加した議員は地元メディアの取材に対し、「(女性)議員が公式に謝罪するまで予算案の審議には応じられない」と主張した。
一方、地元の人権団体とフェミニスト活動家たちは女性議員が殴られたことに憤慨し、警察に徹底捜査を命じた。ある活動家はSNSに、「男が国会で女性を殴り飛ばした」と投稿している。
セネガルは軍事クーデターや独裁で悪名高い西アフリカの安定と民主主義のシンボルとして広く見られている。
今年7月に行われた議会選は大接戦となり、サル大統領の与党は連立を組むことで何とか政権を維持した。
地元メディアは乱闘に関与した議員全員を「大バカ者」と呼んでいる。