◎ソンコ氏は自身の身の安全が保証されるまで出廷しないと公言し、裁判は被告不在で進められていた。
セネガルの裁判所は1日、青少年を堕落させた罪で野党党首ウスマン・ソンコ(Ousmane Sonko)被告に禁固2年の有罪判決を言い渡した。
ソンコ氏は2019年の大統領選で3位につけ、2024年の大統領選にも立候補する意向を示しており、今回の告発を「マッキー・サル政権の陰謀」と呼んでいる。
首都ダカールの地方裁判所は21歳未満の青少年をたぶらかして堕落させる「青少年堕落罪」については有罪とする一方、性的暴行罪では無罪を言い渡した。
ソンコ氏はマッサージ店の女性従業員を暴行したとして起訴され、地検は今週、懲役10年を求刑していた。
地裁はソンコ氏と共に性的暴行罪で起訴されたマッサージ店のオーナーに禁固2年を言い渡した。
ソンコ氏は自身の身の安全が保証されるまで出廷しないと公言し、裁判は被告不在で進められていた。
ソンコ氏の弁護士はAFP通信の取材に対し、「青少年堕落罪は軽犯罪に分類され、来年の大統領選には影響を与えない」と語った。
性的暴行で有罪となった場合は選挙権を剥奪される。
ソンコ陣営は控訴する意向を示しており、今回の判決を「サル政権の妨害行為」「とんでもない茶番」と呼んでいる。
ソンコ氏はサル(Macky Sall)大統領のライバルとみなされ、来年2期目の任期を終えるサル氏に憲法を遵守して退任するよう求めている。
一部の地元メディアはサル氏が3期目を目指す可能性があると報じているが、本人はこの問題についてコメントしていない。
ソンコ氏の支持者による抗議デモは暴動に発展し、各地で機動隊と衝突する事態に発展。この数週間で数人が死亡した。
1日の判決後にもダカールやその他の都市でデモ隊と機動隊が衝突したと伝えられている。当局によると、南部カザマンス地方で少なくとも1人が死亡したという。