◎ソンコ氏は2019年の大統領選で3位につけ、2024年の大統領選にも立候補する意向を示している。
セネガル当局は15日、南部カサマンス地方で野党党首ウスマン・ソンコ(Ousmane Sonko)氏の支持者と機動隊が衝突したと明らかにした。
AFP通信によると、デモ隊はソンコ氏の刑事裁判を「政府の陰謀」と呼び、市内を行進。機動隊に石や火炎瓶を投げつけ、通りにバリケードを設置したという。
機動隊は催涙ガスでこれに応戦し、衝突に発展したようだ。逮捕者や負傷者が出たかどうかは明らかになっていない。
ソンコ氏は16日にマッサージ店の女性従業員を暴行したとされる刑事事件で首都ダカールの裁判所に出廷する予定。
ソンコ氏は2019年の大統領選で3位につけ、2024年の大統領選にも立候補する意向を示している。
同氏は女性従業員への暴行を否定し、この刑事事件を「大統領選から野党候補を締め出そうとする与党の陰謀」と呼んでいる。
同氏は以前、司法の召喚には一切応じないと発表していた。
地元メディアによると、ソンコ氏の支持者たちは14日午後にソンコ氏の自宅周辺にキャンプを設置し、一夜を過ごしたという。支持者たちは警察が同氏を連行すると見越し、人間の盾を形成したようだ。
AFPは関係者の話しとして、「ソンコ氏は15日にダカール地裁に出頭する必要がある」と伝えているが、同氏が出頭するかどうかは不明である。
ソンコ氏は別のレイプや脅迫事件で有罪判決を受けているが、いずれの裁判でも容疑を全面的に否定してきた。
同氏の裁判に反対するデモは暴動に発展することが多く、ダカールを緊張状態に陥れている。
2021年にはソンコ氏が治安を乱したという理由で逮捕された後、デモ隊と機動隊が衝突し、13人が死亡する暴動に発展した。