◎ソンコ氏は2019年の大統領選で3位につけ、2024年の大統領選にも立候補する意向を示している。
セネガルの首都ダカールで16日、野党党首ウスマン・ソンコ(Ousmane Sonko)氏の支持者と機動隊が衝突した。
ソンコ氏は2019年の大統領選で3位につけ、2024年の大統領選にも立候補する意向を示している。
ソンコ氏はサル政権の閣僚を公の場で侮辱したと告発され、民事裁判で争うこととなった。ソンコ氏は昨年末の記者会見でサル(Macky Sall)大統領らを痛烈に批判していた。
ソンコ氏を支持する抗議デモは3日目に突入し、一部の暴徒と機動隊がダカールの裁判所近くで衝突した。
機動隊はソンコ氏を地裁前まで警備し、強制的に車両から降ろしたうえで、法廷まで護送した。
一部の暴徒は公共バスに放火したり、商店を略奪したりした。地元メディアによると、ダカール以外の都市でも乱闘が報告されたという。
ソンコ氏は今回の民事裁判について、2024年の大統領選への立候補を頓挫させようとするサル政権の陰謀と主張している。
ソンコ氏は裁判所前で記者団に対し、「サルは警察を使って市民を弾圧する独裁者だ」と語った。
機動隊の車列はソンコ氏の自宅と裁判所間を1時間以上かけて往復した。
AP通信によると、ソンコ氏は判事に「機動隊が車から降ろす際に暴力を振るった」と訴え、医師の診察を求めたという。判事は審理を3月30日に延期した。
ソンコ氏は別の刑事事件でマッサージ店の女性従業員を暴行したと告発されている。有罪判決を受けた場合は禁固10年以下に処される可能性があり、大統領選への出馬も禁じられる。この裁判の日程は決まっていない。
機動隊がソンコ氏の護送で混乱は招いたのはこの1カ月で2回目。2月中旬には警察がソンコ氏の車両の窓ガラスを叩き割り、連れ出すという事件が発生した。
ソンコ氏の支持者は2021年、ソンコ氏が治安を乱したという理由で逮捕された後、機動隊と衝突。13人が死亡する暴動に発展した。