◎国際社会はセネガル政府に対し、緊張状態を解消するよう求めている。
2023年6月3日/セネガル、首都ダカール、略奪被害に遭った食料品店の前に集まる人々(Leo Correa/AP通信)

セネガル政府は3日、野党党首ウスマン・ソンコ(Ousmane Sonko)氏を支持するデモ隊の一部が暴徒化し警察と衝突した事件について、これまでに警察官2人を含む15人の死亡を確認したと発表した。

ソンコ氏は今週、青少年を堕落させた罪で禁固2年の有罪判決を言い渡され、マッサージ店の女性従業員に対する性的暴行罪では無罪となった。

2019年の大統領選で3位につけたソンコ氏は来年の大統領選にも立候補する意向を示しており、今回の刑事告発を「マッキー・サル政権の陰謀」と呼んでいる。

ソンコ氏は自身の身の安全が保証されるまで出廷しないと主張し、裁判は被告不在で進められていた。

ソンコ氏の弁護士によると、逮捕状は出ておらず、発行された場合は法的措置に打って出る予定だという。

ソンコ氏の支持者たちは機動隊に石を投げ、車を燃やし、首都ダカール中心部の幹線道路にバリケードを設置したり、食料品店を略奪した。

警察は催涙ガスでこれに応戦。政府は陸軍を出動させ、暴動を鎮圧した。

ソンコ陣営は憲法を無視して3期目を目指すと噂されているサル(Macky Sall)大統領に立候補しないと公の場で確約するよう求めている。

国際社会はセネガル政府に対し、緊張状態を解消するよう求めている。

フランス外務省はデモが暴動に発展したことに深刻な懸念を表明し、セネガルの民主主義の伝統に則ってこの危機を解決するよう呼びかけた。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルを含む権利擁護団体やNGOは恣意的な逮捕やソーシャルメディアの使用制限などを厳しく非難している。

政府は一部のデモ参加者がフェイスブックやツイッターなどを使って暴動を煽ったとして、一部のSNSをブロックした。

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