◎海軍は10日、X(旧ツイッター)に声明を投稿し、「これまでに26人の死亡を確認した」と明らかにした。
アフリカ西部・セネガル沖で移民を乗せたボートが転覆した事故について、捜査当局は10日、ボートの所有者を逮捕したと明らかにした。
警察によると、このボートの所有者とされる男は9日に出頭したという。
事故は首都ダカールの南方約80キロに位置する港町の沖合で8日午後に発生。スペイン領カナリア諸島に向かったとみられるボートが沖合数キロの地点で転覆した。
海軍は10日、X(旧ツイッター)に声明を投稿し、「これまでに26人の死亡を確認した」と明らかにした。
地元当局は9日の声明で4人が死亡、数人が行方不明になっていると報告していた。
行方不明者が全員見つかったかどうかは明らかになっていない。
近年、セネガル経由で西アフリカを出国する移民の数が急増しており、その多くが紛争や貧困から逃れるためにカナリア諸島を目指している。
スペイン内務省の統計によると、今年カナリア諸島に到着した移民は先月中旬時点で2万2300人超。昨年同期比126%増となっている。昨年通年の到着者は過去最多の5万5618人であった。
セネガル当局は先月、453人の不法移民と人身売買組織のメンバーを逮捕したと明らかにした。それによると、逮捕者の半数以上がセネガル人であった。
今年7月にはガンビアとセネガルの移民約300人を乗せたボートがモーリタニア沖で転覆。10数人が死亡し、少なくとも150人が行方不明のままである。
西アフリカからカナリア諸島を目指すルートは世界で最も危険な航路のひとつであり、毎年数千人が死亡または行方不明になっている。