◎今回の大統領選は様々なトラブルに見舞われ、何とか投票にこぎつけた。
セネガルの憲法評議会は29日、大統領選の結果を承認し、ファイ(Bassirou Diomaye Faye、44歳)氏の勝利が確定した。
大統領就任式は4月2日に行われる予定だ。
憲法評議会は選管が27日に公表した最終結果を承認。敗れた候補は異議を申し立てることができる。
野党党首ソンコ(Ousmane Sonko)氏の支援を受けるファイ氏の得票率は54%。与党公認候補のアマドゥ(Amadou Ba)前首相は35%。投票率は61%で、前回2019年を5%下回った。
地元メディアによると、アマドゥ氏を含む他の候補は今のところ異議を申し立てていないという。
ファイ氏は民主的な選挙で選ばれたアフリカ史上最年少の指導者になる予定だ。
アフリカ連合(AU)は29日、ファイ氏を祝福し、成功を祈ると表明した。
マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領も祝電を送り、「セネガルとフランスの関係が強化されることを確信している」と述べた。
ファイ氏は2週間前に釈放されたばかり。若者から圧倒的な支持を集めるソンコ氏の支援を受け、出馬を表明するまでほとんど知られていなかった。
ファイ氏は政治改革を進めると有権者に約束し、支持を集めた。
地元のアナリストはファイ氏の地滑り的勝利について、サル(Macky Sall)大統領および政府与党への不満が高まっていることを示していると指摘している。
今回の大統領選は様々なトラブルに見舞われ、何とか投票にこぎつけた。
サル大統領は先月初め、一部の候補者が失格になったり、汚職疑惑が報じられたことを受け、2月25日に予定されていた大統領選を延期すると発表。新たな投票日を12月15日に設定し、国会の政府与党もこれを承認した。
しかし、憲法評議会は先月15日、大統領選の延期は違憲であると裁定。サル政権に対し、できるだけ早く大統領選を実施するよう命じ、紆余曲折の末、投票日を3月24日に設定した。