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リビア・カダフィ大佐の次男死亡、何者かが殺害=報道

詳細な状況は不明だが、関係者や弁護士がその死を確認している。
2011年2月25日/リビア、トリポリのホテル、故カダフィ大佐の次男セイフイスラム・カダフィ氏(Getty Images/AFP通信)

リビアの元独裁者である故カダフィ(Muammar Gaddafi)大佐の次男で、一時は後継者とみなされたセイフイスラム・カダフィ(Seif al-Islam Gadhafi、53歳)が殺害された。リビア当局が3日、明らかにした。詳細な状況は不明だが、関係者や弁護士がその死を確認している。

カダフィ氏は西部の都市ジンタンで殺害されたとみられる。AP通信は治安当局者の話しとして、「カダフィ氏は自宅で武装した何者かによって殺された」と報じた。カダフィ氏の弁護士は自身のフェイスブックに声明を投稿し、死亡を確認したものの、具体的な状況については説明していない。

カダフィ氏の元政治顧問もフェイスブックで死去を伝え、地元メディアの報道を引用する形で武装集団が自宅でカダフィ氏を殺害したと述べた。地元検察がこの事件について捜査を進めていると報じられている。

カダフィ氏は1972年6月に首都トリポリで生まれ、英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を取得した。かつてはカダフィ政権における「改革派」の顔として国際社会からも一定の評価を受けたが、2011年の反政府蜂起では父と共に強硬な弾圧を支持し、その結果として敵対勢力から反発を招いた。

2011年のNATO支援を受けた反政府活動の末、カダフィ大佐は同年10月に殺害され、リビアは深刻な政治的混乱と内戦状態に陥った。カダフィ氏もその後、抵抗勢力に捕らえられ、ジンタンで拘束されたが、2017年に政府機関による恩赦で釈放された。

釈放後、カダフィ氏は政治的な影響力を再び持とうと試み、2021年には大統領選挙への出馬を表明したが、その資格は裁判所によって取り消され、選挙自体も対立する「2つの政府」と武装勢力の抗争により延期された。カダフィ氏は2015年に暴動扇動や抗議者殺害で死刑判決を受けており、国際刑事裁判所(ICC)からも人道に対する罪で指名手配されていた。

カダフィ氏の死はリビア国内の政治的・治安上の不安定さを象徴する出来事と受け止められている。10年以上にわたり対立が続く同国では複数の武装勢力や地域勢力が権力を握り、統一政府の樹立や選挙の見通しは立っていない。その死によって一部の支持勢力が打撃を受ける可能性がある一方、政治空白や報復のリスクが高まるとの懸念も指摘されている。

捜査は進行中であり、今後も国内外の注目を集める見通しだ。

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