◎同国の西海岸と南海岸の様々な場所で死亡または安楽死させられた少なくとも24頭のケープオットセイが狂犬病に罹患していた。
南アフリカで野生のオットセイが狂犬病に感染していたことが確認された。現地メディアが20日に報じた。
それによると、同国の西海岸と南海岸の様々な場所で死亡または安楽死させられた少なくとも24頭のケープオットセイが狂犬病に罹患していたという。
狂犬病は哺乳類に感染し、人にもうつる可能性がある。狂犬病は唾液を介して広がり、通常は咬まれることで感染するが、動物がお互いを舐めたり毛づくろいをすることで感染することもある。
このウイルスは長い間、アライグマ、コヨーテ、キツネ、ジャッカルなどの野生動物や犬の間で確認されてきた。
専門家によると、狂犬病が海洋哺乳類の間で蔓延した記録はないという。
今回ケープオットセイを調査した科学者たちは声明で、「ケープオットセイの個体で狂犬病を初めて確認したのは今年6月で、ケープタウンの海岸で犬がアザラシに噛まれた後であった」と明らかにした。
それによると、この犬が狂犬病を発症したため、専門家が2021年以降に収集した135頭のアザラシの死骸から採取した脳のサンプルを検査。さらに約20の新たなサンプルも採取し、その後の検査で多くの陽性反応が出たという。
海棲哺乳類で狂犬病が確認されたのは、1980年代初頭にノルウェー領スバルバル諸島でワモンアザラシが発症したケースだけである。研究者たちはこのアザラシが狂犬病にかかったホッキョクギツネに襲われ、感染した可能性が高いと結論付けている。