◎マールブルグ病はエボラ出血熱によく似たウイルス性疾患で、感染力が強く、致死率も高い。
アフリカ中央部・ルワンダの保健当局は3日、マールブルグウイルスの感染者が36人となり、うち11人が死亡したと明らかにした。
それによると、残り25人は首都キガリの医療機関などで隔離され、治療を受けているという。
マールブルグ病はエボラ出血熱によく似たウイルス性疾患で、感染力が強く、致死率も高い。致死率は地域の医療体制によって異なり、過去の発生では88%に達したこともあった。
ルワンダ政府は9月27日にマールブルグウイルスの感染者を確認。最初の患者は医療施設に入院していた患者であった。
感染経路は特定されておらず、保健当局が調査している。
マールブルグウイルスはコウモリからヒトに。また感染者の体液や皮膚に接触したヒトに感染する。
世界保健機関(WHO)によると、マールブルグウイルスは空気感染しないため、感染者と濃厚接触者を隔離することが重要だという。
WHOはキガリと近隣諸国の都市が道路で結ばれているため、感染拡大のリスクが高まっていると警告している。
WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は3日の定例会見でマールブルグウイルスに言及。「ルワンダ当局の隔離措置は徹底しているため、これが世界規模のパンデミックになる可能性は低いと評価している」と述べた。
一方、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は3日、ルワンダからドイツに帰国した2人が北部ハンブルクの医療機関の隔離下に置かれたと明らかにした。
それによると、2人はマールブルグウイルスの検査で陰性と診断されたものの、微熱があるため、経過観察のため、専用病棟に入院しているという。