◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動しており、30年以上前から紛争に悩まされている。
アフリカ中央部・ルワンダの軍隊と武装勢力が隣国コンゴ民主共和国東部・北キブ州の避難民キャンプを砲撃した。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)が26日、明らかにした。
それによると、ルワンダ軍とコンゴ最大の反政府勢力M23(3月23日運動)は今年に入ってから何度も北キブ州の避難民キャンプを無差別に砲撃したという。
コンゴ軍はこれに対抗するため、キャンプ近くに大砲を配備したとされる。
ルワンダ政府はHRWの主張に関するコメントを出していない。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
この戦闘により、北キブ州の住民推定600万人が避難生活を余儀なくされている。
ルワンダ政府は今年2月、自国の安全を守るため、コンゴ東部国境付近に部隊とミサイルシステムを配備したと認めた。