◎国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵の数を最大4000人と推定している。
コンゴ民主共和国のチセケディ(Félix Tshisekedi)大統領は15日、隣国ルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領との首脳会談が急遽中止になったと明らかにした。
両首脳はコンゴ東部の紛争について協議するため、アンゴラで15日に会談する予定であった。
アンゴラは数十年に渡るコンゴ政府と反政府勢力M23(3月23日運動)の戦争に終止符を打つべく、交渉を仲介していた。
コンゴ大統領府はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「ルワンダの代表団が協議への参加を拒否した」と書いた。
ルワンダ大統領府は声明で、「コンゴとM23との直接対話を和平の条件としていたが、コンゴ政府はこれを拒否した」と主張した。
その後、ルワンダ大統領府は首脳会談の無期限延期を表明。「原因はM23との対話を拒否したコンゴにある」と非難した。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵の数を最大4000人と推定している。
両国の外相は先月、北キブ州におけるルワンダ軍の撤退条件に合意していた。