◎コンゴ軍と反政府勢力「3月23日運動(M23)」は北キブ州郊外で激戦を繰り広げているとみられる。
東アフリカ共同体(EAC)は18日、ルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領とケニアのケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)前大統領が電話会談を行い、コンゴ民主共和国東部で進行中の紛争を終結させることで合意したと明らかにした。
EACは声明で、「両首脳は電話会談で即時停戦の必要性について協議、停戦を目指すことで合意した」と述べている。
またEACは、来週アンゴラの首都ルアンダでこの問題に関する第2回会合を開くとした。
ケニア外務省もカガメ氏とケニヤッタ氏が電話会談を行ったと認めた。
同外務省報道官は声明で、「コンゴ東部では爆発音や銃声が鳴り響いているという報告を受けており、テロリストがそこから撤退するかどうかは現時点では分からない」と述べている。
コンゴ軍と反政府勢力「3月23日運動(M23)」は北キブ州郊外で激戦を繰り広げているとみられるが、前線の状況は明らかになっていない。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。昨年11月頃から活動を活発化させた。
コンゴ政府はルワンダ政府がM23を支援していると非難しているが、ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。
地元の活動家や団体によると、M23はこの数週間でいくつかの重要な町を掌握し、支配地域を2倍以上に拡大したという。
この戦闘の死者は数百人と推定されているが、詳細は不明だ。国連などによると、北キブ州郊外の住民20万人近くが州都ゴマなどに避難したという。
ケニヤッタ氏はEACの命を受け、今週初めにコンゴを訪問。首都キンシャサでチセケディ(Felix Tshisekedi)大統領と会談し、ゴマの避難所にも足を運んだ。
アンゴラのロウレンソ(Joao Manuel Goncalves Lourenco)は今月初め、コンゴとルアンダの会談を仲介した。