ルワンダ政府「モザンビーク北部から部隊撤退させる可能性」国際社会に資金提供求める
ルワンダ軍は現在もカボデルガード州の治安維持において重要な役割を担っているとされる。
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アフリカ中部・ルワンダ政府は14日、イスラム過激派による反乱が続くモザンビーク北部カボデルガード州に派遣している部隊について、国際社会から十分な資金支援が得られない場合、撤退する可能性があると警告した。長年続く過激派との戦闘を支えてきたルワンダ部隊の撤退が現実となれば、地域の治安情勢やエネルギー事業に影響が及ぶ可能性がある。
ルワンダ大統領府の報道官はX(旧ツイッター)への投稿で、部隊はモザンビーク政府の要請を受けて2021年に派遣され、イスラム過激派とつながる武装勢力に対する作戦を支援してきたと説明した。部隊の展開は天然ガス資源が豊富なカボデルガード州の治安回復に大きく貢献し、かつて武装勢力が掌握していた地域の安定化に寄与したとされる。
同州では2017年以降、過激派による武装蜂起が続いている。住民への襲撃や集落の破壊など暴力行為が相次ぎ、これまでに数千人が死亡、数十万人が避難を余儀なくされた。治安悪化は経済にも大きな影響を与え、2021年には同州への大規模襲撃を受けて、総額約200億ドル規模とされる液化天然ガス開発事業が一時停止するなど、国際投資にも影響が及んだ。
こうした事態を受け、ルワンダは約1000人規模の兵士と警察官からなる部隊を派遣し、モザンビーク軍と共同で過激派の掃討作戦を展開した。訓練や装備の面で能力が高いとされるルワンダ軍の参加により、複数の拠点の奪還に成功、一定の治安回復が実現したと評価されている。
しかし今回、ルワンダ政府は作戦継続の条件として、外部からの安定的な資金支援の確保を挙げた。欧州などの支援は近く期限を迎える見通しで、費用負担がルワンダ側に偏れば作戦継続は難しいとの立場を示している。ルワンダ政府は必要な支援が確保されなければ部隊は撤退することになるとの強い姿勢を示している。
また、この問題の背景には地域政治の緊張もある。米国はコンゴ民主共和国東部の紛争をめぐり、ルワンダ政府が反政府勢力「M23(3月23日運動)」を支援しているとして制裁措置を科す一方、ルワンダは国際社会からの批判に反発している。こうした外交摩擦も国外軍事活動への支援問題に影響を与えているとみられる。
ルワンダ軍は現在もカボデルガード州の治安維持において重要な役割を担っているとされる。撤退が実現すれば、モザンビーク軍だけで広大な地域の安全を維持することは容易ではないとの懸念がある。特に天然ガス開発など巨額の投資が集中する地域であることから、国際社会は治安の安定を強く求めている。
今後、資金支援の継続や国際社会の対応次第では、ルワンダ軍の駐留の行方がカボデルガード州の治安と地域経済の将来を左右する可能性がある。状況の推移はモザンビーク北部の安全保障のみならず、アフリカ南部全体の安定にも影響を及ぼすとみられている。
