中央アフリカ共和国に「ロシア・アフリカ軍団」駐留か
トゥアデラ大統領は内戦が続く中、権力を維持するために外部勢力を利用。ワグネルと契約を結んだ。
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ロシア政府が中央アフリカ共和国に対し、同国に駐留する民間軍事会社ワグネルの傭兵部隊をロシア・アフリカ軍団に置き換えるよう要請した。現地メディアが6日に報じた。
中法アフリカ共和国政府はワグネルの方が取り引きしやすく、何かと都合がよいため、正規部隊への移行をためらっているようだ。
同政府はワグネルへの報酬も現金ではなく鉱物資源で支払っている。
中央アフリカ共和国はイスラム教徒で構成されるセレカが2013年に当時のボジゼ(Francois Bozize)大統領を退陣に追い込んで以来、内戦状態にある。
この政変後、キリスト教徒で構成される民兵が反撃に転じ、多くのイスラム教徒を処刑した。
国連はMINUSCA(国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団)を派遣して治安維持任務に当たっているものの、現在も国土の3分の2がセレカや他の反政府勢力の支配下に置かれている。
トゥアデラ(Faustin-Archange Touadéra)大統領は内戦が続く中、権力を維持するために外部勢力を利用。ワグネルと契約を結んだ。
ワグネルはトゥアデラ氏を支援する見返りとして、同国の豊富な鉱物資源、特に金へのアクセスを享受してきた。
しかし、ワグネルのリーダーであるプリゴジン(Evguéni Prigojine)氏は2023年の航空機事故で死亡。ロシア政府はその後、ワグネルを正規部隊であるロシア・アフリカ軍団に移行するよう関係国に働きかけてきた。
アフリカ西部・マリの軍事政権は今年初め、この移行を許可した。
AP通信によると、ロシアの副国防大臣が今年初めに中央アフリカ共和国を訪問した際、この移行と対価の支払いを要求したという。
ロシア・アフリカ軍団はワグネルの活動を引き継ぎ、その権益を維持するために創設された。