◎事故は首都ブラザビルの国立競技場で20日に発生。徴兵の呼びかけに応じた若者が会場に殺到し、ドミノ倒しになった。
アフリカ中部・コンゴ共和国の徴兵会場で群集事故が発生し、少なくとも37人が死亡した。警察当局が21日、明らかにした。
それによると、事故は首都ブラザビルの国立競技場で20日に発生。徴兵の呼びかけに応じた若者が会場に殺到し、ドミノ倒しになったという。
陸軍参謀本部はフェイスブックに声明を投稿。「追って通知があるまで全ての徴兵活動を停止する」と発表した。
地元テレビ局によると、軍当局は群集事故が発生した後も徴兵を続けていたという。
ドミノ倒しを目撃したという若者はAP通信の取材に対し、「20日朝から列に並んでいた」と語った。「今日が徴兵イベントの最終日でした...列に並び損ねたとみられる集団が一斉に押し寄せ、大混乱を引き起こし、ドミノ倒しになりました」
陸軍はこの1週間、国立競技場などで徴兵を行い、毎日長蛇の列ができていたようだ。報道によると、定員は1500人にもかかわらず、数千人が登録したという。
コンゴ共和国の人口は約560万人。若者の失業率は40~45%と推定されている。
同国は原油産出国であるにもかかわらず貧困が蔓延しており、農村部に住む人々の大半が電気を利用できない。