SHARE:

コンゴ共和国大統領選、現職のサスヌゲソ氏(82歳)が5選、通算42年統治


選管と内務省によると、サスヌゲソ氏の得票率は90%を大きく超え、他のよく知られていない候補を圧倒した。
2026年3月15日/コンゴ共和国、首都ブラザビルの投票所、サスヌゲソ大統領(AP通信)

アフリカ中部・コンゴ共和国で3月15日に実施された大統領選挙について、選挙管理委員会が17日、暫定結果を公表し、現職のサスヌゲソ(Denis Sassou Nguesso、82歳)大統領が圧倒的得票で再選を果たした。これにより同氏は5期目の任期に入る見通しとなり、長期政権の継続が事実上確定した。

選管と内務省によると、サスヌゲソ氏の得票率は90%を大きく超え、他のよく知られていない候補を圧倒した。選挙には複数の候補が立候補したものの、有力な対抗馬は不在で、事前に予測されていた通りの展開となった。主要野党の一部は選挙の公正性に疑問を呈し、ボイコットを選択していた。

サスヌゲソ氏は1979年のクーデターで政権を掌握し、その後一時的に下野した期間を除き、40年以上にわたり同国を統治してきた。1997年の内戦を経て政権に復帰して以降は権力基盤を強化し続けている。2015年には憲法が改正され、大統領の年齢制限や任期制限が撤廃されたことで、今回の出馬が可能となった。

今回の選挙をめぐっては、政治的自由や透明性への懸念が国内外から指摘されている。投票日前後にはインターネットが遮断され、首都ブラザビルでは移動規制が敷かれたとの報告もある。こうした措置は治安維持を理由とする政府の説明がある一方で、情報統制との批判も根強い。

また、投票率は高水準と発表されたものの、現地の一部投票所では有権者の姿が少なく、政治への無関心や諦めが広がっているとの指摘もある。特に若年層の間では、選挙による変化を期待しにくいとの見方が強まっているとされる。

コンゴ共和国は産油国でありながら、経済の停滞や貧困問題が深刻である。人口の多くが厳しい生活環境に置かれ、若者の失業率の高さや国家債務の増大も課題となっている。こうした状況の中で、政治改革や経済の多角化を求める声は存在するが、長期政権の継続により大きな政策転換が実現するかは不透明である。

サスヌゲソ政権は安定と継続性を強調しているが、権力の集中や民主的手続きの形骸化への懸念は払拭されていない。最終的な選挙結果は憲法裁判所の承認を経て確定する見通しだ。今回の再選により、同国の政治体制は今後も現状維持が続く可能性が高い。長期支配の下で、国民の不満や改革要求にどのように応えるかが、今後の大きな課題となる。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします