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ISIS系組織が集落襲撃、20人殺害 コンゴ民主共和国

事件は北キブ州郊外の集落で7日に発生。ISIS系組織である「民主同盟軍(ADF)」の犯行とされる。
2021年7月23日/コンゴ民主共和国、北キブ州郊外をパトロールする国連PKOとコンゴ陸軍部隊(AP通信)

コンゴ民主共和国東部の集落にイスラム国(ISIS)系組織が押し入り、住民少なくとも20人を殺害した。地元当局が9日、明らかにした。

それによると、事件は北キブ州郊外の集落で7日に発生。ISIS系組織である「民主同盟軍(ADF)」の犯行とされる。ADFはコメントを出していない。

コンゴ軍北キブ州事務所によると、ADFは集落の住民を銃やナイフで殺害したという。AP通信は当局者の話しとして、死亡者数について「暫定的な数字で、多くの住民が行方不明のままである」と報じた。

この襲撃はコンゴ東部で長年続く暴力の一環と位置付けられる。ADFは1990年代に隣国ウガンダで結成されたイスラム主義系の武装組織で、2019年にISISに忠誠を誓ったとされる。現在はウガンダとの国境地域を中心に活動し、民間人を標的とした残虐な攻撃を繰り返している。2026年に入ってからも北キブ州の最大都市ゴマ周辺などで活発に活動し、数十人が殺害した。

ADFの襲撃により多数の住民が避難を余儀なくされ、人道危機がさらに悪化している。国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)は9日の声明で、「司令官が東部地域への2日間の公式訪問を開始し、現地情勢の改善と住民保護の必要性を強調している」と述べた。ADFやその他武装勢力に対して地域住民の安全を確保するための取り組みが求められている。

コンゴ東部では数十年前から国軍と複数の武装勢力との衝突が続き、民間人が巻き込まれる事件が多発している。ADFに加え、ルワンダ政府の支援を受ける反政府勢力「M23(3月23日運動)」なども活動しており、緊張が続く。村の住民らは戦闘から逃れるため隣接地域や難民キャンプへ移動し、人道支援団体は医療物資や食料などの支援を急いでいるが、アクセスや安全の問題で十分な支援が届いていないとの指摘もある。

国際社会は民間人保護の強化と、ADFをはじめとする武装勢力の抑止に向けた支援を表明しているが、攻撃は止まらず、住民の不安は高まっている。コンゴ当局はさらなる軍事対応と治安強化を進める方針を示しているものの、恒久的な平和への道のりは依然として遠い。

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