◎サル大統領は今月初め、一部の候補者が失格になったり、汚職疑惑が報じられたことに対応するため、2月25日に予定されていた大統領選を延期すると発表。新たな投票日を12月15日に設定し、国会の政府与党もこれを承認した。
セネガルの首都ダカールで17日、サル(Macky Sall)大統領に圧力をかけるデモが行われ、数千人が「独裁者サル」と叫んだ。
デモ隊は「大統領選まだ?」「サル、家に帰れ」などと書かれた横断幕を掲げて市中心部を行進した。
一部の人権団体は投獄されている野党関係者の釈放を求めた。
サル大統領は今月初め、一部の候補者が失格になったり、汚職疑惑が報じられたことに対応するため、2月25日に予定されていた大統領選を延期すると発表。新たな投票日を12月15日に設定し、国会の政府与党もこれを承認した。
しかし、憲法評議会は15日、大統領選の延期は違憲であると裁定。サル政権に対し、できるだけ早く大統領選を実施するよう命じた。
また同評議会は「サル大統領は任期満了を迎える4月2日以降、その地位にとどまることはできない」と強調した。
サル大統領は16日に声明を発表。できるだけ早期に選挙を実施すると約束した。
セネガルは西アフリカで最も安定した民主主義国家のひとつであり、大統領選が延期されたことは一度もない。
今回の大統領選はサル大統領に3選を断念させた昨年の暴動から、野党候補の失格処分まで、様々な論争に悩まされてきた。同国の憲法は3選を禁じている。
地元メディアによると、18日のデモは平和的に行われ、機動隊と参加者の衝突も確認されなかったという。