ポルトガル政府、モロッコの西サハラ自治計画を支持
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリア政府の支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
の武装組織ポリサリオ戦線の兵士(ロイター通信).jpg)
ポルトガル政府は22日、モロッコ王国が係争地「西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)」に自治権を付与するという計画を支持すると表明した。
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリア政府の支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
モロッコはポリサリオ戦線をテロ組織に指定しているが、アルジェリアを含むアフリカ連合(AU)の主要国は西サハラの独立を認めている。
この係争地をめぐる対立が解決する目途は立っていない。国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)が境界線を監視している。
ポルトガルのランジェル(Paulo Rangel)外相は首都リスボンでモロッコの外相と会談。その後の記者会見で、2007年にモロッコが国連に提出した自治案への支持を表明した。
この計画では、西サハラの住民が選出する地方立法、行政、司法の権限が確立される一方、モロッコ側は国防、外交、宗教に関する権限を維持する。
ランジェル氏は記者団に対し、「フランス、スペイン、イギリスなどの動きを受けて、ポルトガルはこの計画が問題を解決する基盤となると考える」と語った。
モロッコは国連安全保障理事会の常任理事国である米国、イギリス、フランスの支持を得ている。
西サハラはモロッコ王室が抱える最大の問題であり、国際法廷でポリサリオ戦線と主権を争っている。
この審議は長らく停滞しているため、モロッコは同盟国の支持を求めている。一方、ポリサリオ戦線は国際法廷でモロッコの主張に異議を唱えるなど、法的手段を追求している。