ポルトガル、ギニアビサウ当局の記者団追放を非難

ギニアビサウはポルトガルの旧植民地。11月23日に議会選と大統領選を行う予定である。
アフリカ西部・ギニアビサウ、首都ビサウの住宅地(Getty Images)

ポルトガル政府は15日、アフリカ西部・ギニアビサウ当局がポルトガルの報道チームの国外通報を決めたことを非難した。

ポルトガル外務省は声明で、「駐ギニアビサウ大使を召喚し、説明を求めた」と明らかにした。

また同省は「ポルトガル政府は国営LUSA通信と2つのアフリカ支局の記者団を追放するという決定を強く非難する」と述べた。

ギニアビサウ政府は15日に追放を発表したが、理由は明らかにしていない。

記者団は8月19日までに同国を離れるよう求められている。

ギニアビサウはポルトガルの旧植民地。11月23日に議会選と大統領選を行う予定である。

エンバロ(Umaro Sissoco Embalo)大統領は2月、議会選と大統領選は11月30日まで行われないと表明した。

エンバロ氏の任期は25年2月末までの予定であったが、最高裁判所は同年9月4日までと判決を下している。

エンバロ氏の任期をめぐる論争は与野党の対立に発展。緊張が高まっている。

ギニアビサウは1974年の独立以来、何度も軍事クーデターに見舞われ、長い間政情不安に悩まされてきた。

エンバロ氏は2019年の大統領選で初当選、20年2月末に就任し、これまでに2度、クーデター未遂に直面している。

野党はエンバロ氏の任期が切れているとして、即時退任と総選挙の実施を求めている。

西アフリカでは近年、軍事クーデターが多発しており、2020年以降、マリやブルキナファソなどで8つの軍事政権が誕生している。

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