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マラウイで大統領就任式、ムタリカ氏(85歳)が宣誓

マラウイは世界最貧国のひとつであり、インフレと燃料・外貨不足に悩まされている。
アフリカ南東部・マラウイ、大統領選を制したムタリカ氏(Getty Images/AFP通信)

アフリカ南東部・マラウイで4日、大統領就任式が行われ、前大統領であるムタリカ(Peter Mutharika、85歳)氏が宣誓した。

ムタリカ氏は2019年の選挙で勝利を宣言したものの、数カ月後に不正行為があったとして、裁判所が結果を取り消し、再選挙の末、チャクウェラ(Lazarus Chakwera)前大統領に敗れた。

大統領選挙は9月16日に行われ、ムタリカ氏の得票率は56%、チャクウェラ氏は33%であった。

首都リロングウェのスタジアムには数千人が集まり、ムタリカ氏に歓声を送った。

ムタリカ氏は前政権が危機を悪化させたと非難し、国を立て直すと約束した。

マラウイは世界最貧国のひとつであり、インフレと燃料・外貨不足に悩まされている。

マラウイ経済の大部分は農業に依存しており、特にトウモロコシやタバコなどの単一作物に頼っている。そのため、気候変動や市場価格の変動に大きく左右され、安定した収入を得にくい。

また、産業の多様化が進んでおらず、雇用機会が限られている。さらに、教育や医療などの社会インフラも不十分で、人的資本の発展が妨げられている。

人口増加も速く、一人あたりの資源やサービスが不足しがちである。加えて、HIV/AIDSの感染率が高く、労働力の損失や医療費の増大が経済に悪影響を及ぼしている。これらの要因が重なり、マラウイは慢性的な貧困状態から抜け出せずにいる。

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