大統領選挙の結果に抗議するロックダウン、混乱広がる カメルーン
憲法裁判所は10月27日に最終結果を公表し、ビヤ(Paul Biya、92歳)大統領の8選が確定した。
.jpg)
アフリカ西部・カメルーンで野党指導者が呼びかけたロックダウンが始まり、一部都市で通りから人が消えた。現地メディアが4日に報じた。
大統領選挙に出馬したチロマ(Issa Tchiroma Bakary)候補は選挙当局を「詐欺集団」と呼び、支持者に抗議デモを続けるよう呼びかけている。
憲法裁判所は10月27日に最終結果を公表し、ビヤ(Paul Biya、92歳)大統領の8選が確定した。
投票は10月12日に行われ、ビヤ氏の再選が焦点になっていた。
ビヤ氏は世界最年長の大統領であり、1982年に前任者が辞任した際に権力を掌握。40年以上にわたり政権を維持してきた。
憲法裁によると、ビヤ氏の得票率は53.66%、チロマ氏は35.19%、投票率は57.7%であった。
チロマ氏が主導するロックダウンは3日から始まり、経済の中心地ドゥアラや北部の複数の都市で通りから人が消えた。
首都ヤウンデでは4日、通常通り営業を続ける店舗もみられた。
チロマ氏は自身が勝利したと主張し、国民に公式結果を拒否するよう呼びかけている。
チロマ氏は3日、ロックダウンを呼びかける声明で「店を閉め、活動を停止し、沈黙のうちに自宅に留まり、連帯を示そう」と訴えた。
市民が自宅待機を決めた都市では多くの事業所が休業し、都市間路線を含む一部交通機関も運休。経済的苦境を招いている。
与党・カメルーン人民民主運動(CPDM)はチロマ氏が偽情報を拡散し、暴動を煽っているとして、捜査当局に逮捕するよう求めている。
地元メディアによると、過去数日のデモで数百人が逮捕され、大勢が負傷したという。治安部隊との衝突で少なくとも4人が死亡した。
