スーダン準軍事組織RSFが集落襲撃、32人殺害 南コルドファン州

複数の人権団体がSNSに声明を投稿。RSFの攻撃は24日朝まで続き、少なくとも32人が死亡、50人以上が負傷したとのこと。
スーダン、西部ダルフール地方の難民キャンプ(United Nations)

アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が南コルドファン州の集落を襲撃し、少なくとも32人を殺害した。地元の人権団体が24日、明らかにした。

それによると、RSFは国軍との戦闘が続く南コルドファン州の前線近くにある集落を23日に襲撃したという。

複数の人権団体がSNSに声明を投稿。RSFの攻撃は24日朝まで続き、少なくとも32人が死亡、50人以上が負傷したとのこと。

RSFはコメントを出していない。

人権団体「スーダン医師中央委員会」は23日の声明で、この襲撃により少なくとも27人が死亡、47人が負傷したと報告していた。

同委員会は声明の中で、「RSFの戦闘員は非武装の市民。女性、子供、高齢者を含む無防備な市民に襲い掛かり、おぞましい犯罪を犯した」と非難した。

軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。

北コルドファン州でも今月初めから戦闘が激化。複数の地域で空爆や砲撃が確認されている。

RSFは今月、北コルドファン州の複数の集落を襲撃し、先週時点で300人以上を殺害したとみられる。

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